
辺見庸 著『私とマリオ・ジャコメッリ<生>と<死>のあわいを見つめて』という本を読みました。初めてマリオ・ジャコメッリの写真をみた時に感じた、何とも言えないあの感じの正体が、この本を読んで、ちょっとだけ分かった気がします。
モノクロの写真は、どれも絵画のような夢の中の世界のような…なんだか、”この世界、見た事あるかも”と思わせるような世界観で、不思議と胸をしめつけられます。
彼がホスピスの老人達を撮った連作『死が訪れて君の眼に取って代わるだろう』という作品は、特に印象的。この本の中で心に残った言葉があります。
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ホスピスに入所しているひとたちのもちろんすべてではないが、
何人かにとっては、そこにいる目的は「死ぬこと」である。
じじつ、死ぬことを夢見て眠りにつくのに、
今日も生きてしまったと嘆いているおばあちゃんに
ジャコメッリ本人が言及している。
生きるのは容易ではない。
しかし、死ぬのも簡単ではないのだ。
<中略>
「死ぬのはむずかしい」ーこれは「生きるのはむずかしい」というより
ドキッとする言葉だ。
生には意味があるか、生は耐えるに値するかを、この命題はこえる。
死の決意をもこえる。いわばジャコメッリ的命題である。
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ジャコメッリの作品をもっともっと見たいと思いました。
作品集、欲しい。
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